祝!富士山登山解禁 - 目指せ山頂・・・ではなく一合目 ー

2015年07月01日

今日は富士山登山解禁でニュースの映像に映し出された五合目。大荒れの天候で登山を断念した方々の残念な表情が映し出されていました。その前日、私は同じ五合目から雲海の上に顔を出す日本アルプスをバックに富士山の山頂を満足そうな表情で見上げていたのでした。


なぜか・・・実はお客様の新規企画の現地視察で本栖湖~精進湖、富士スバルラインを周わるとの事で同行させていただいたのです。
話は戻りますが、雨も覚悟する程の曇天の中まさか富士山をくっきり見る事ができるとは思いませんでした。初めて訪れる富士山五合目、これだけはっきりと富士山が見えると走ってもあっという間に山頂まで到着するのではないかという錯覚を覚えます。現実はビルの階段を1階分上るだけで息切れがする今日この頃なのに。実際は五合目から山頂まで1470mもあるので残り1465mで息切れが始まる計算となります。
さて五合目に立ったのは上を目指す為ではなく下を目指します。上昇志向の私には本意ではありませんがとにかく下を目指します。車で?いやいや自転車です。そう、自転車で富士スバルラインのダウンヒルです。気温は11℃、肌寒い中、ウィンドブレーカーを羽織り大勢の外国人観光客を縫うように走り始めます。すれ違う外国人観光客の怒声のような声援がハートに響きます。外国語は一つも分かりませんがきっと声援なのでしょう。
怒声の中、五合目をスタートして暫くはほぼ平坦です。遠く日本アルプスを眺めながらののんびり走行となります。目指すゴール地点の一合目下駐車場は20km先となります。暫く走っているときました、ダウンヒルの始まりです。冷たい風が容赦なく顔に当たってきます。暫く走っていると少しづつ寒さが増していきます。でもそんな感覚が吹き飛ぶくらい気持ちいい!この気持ちよさは寒さも忘れます。直線を繋ぐコーナーはスピード超過に気を付けながらクリアしていきます。コーナーの度に自転車を操る感覚が味わえます。一人で走っていたのですが「やべぇ!」録画した映像に楽しすぎて思わず叫んでしまった言葉が記録されてしまったかもしれません。
たまに観光バスが横を通りすぎますがその時は左端に寄って減速します。これと若干荒れている道路の状態の把握、スピードを出しすぎない事を守れば誰でも安全にダウンヒルが行えると思います。実際ダウンヒルの30分の間抜かされた車は10台前後だったと思います。その殆どが数台連なっての追い越しでしたのでそれ程ストレスは無かったです。減速して左端に避ける事で追い越し時の運転手さんのストレスも軽減でき、保身にもなるので自転車を乗られる方は是非実践してくだだい。
周りに車も何もない自分だけの空間を楽しんでいると「ガサッ!」一瞬森の中で大きなモノが動くのが見えました。動物とは分かったのですがかなりの大物です。こんな咄嗟の状況の中、森の中で出会う大型の動物は”森のくまさん”しか思い浮かびません。一瞬怯みましたが、目を凝らすとなるほど、鹿でした。確かに道路には鹿の飛び出し注意の看板が出ていました。山道を車で走っているとよく鹿の看板を見る事ができますが実際に鹿なんか出てきたためしはありません。どうやら私に気が付いて森の中を駆けあがっていく所だったようです。金色に輝く美しい身体でバネのように森の奥へ消えていく姿は身震いする程美しかったです。身震いはビビったり寒かった訳ではありませんので。さて、もう何度目なのか鼻水をウィンドブレーカーで拭いて再びスピードを上げていきます。長い直線を走っていると今度は前方に二匹の鹿が確認できました。エンジン音がないのでこちらには気が付かず悠々と道路を横断していたようです。普段見慣れない鹿が普段走り慣れない森の中でたった一人で走行中の道路なんかに現れるのをみるとテレビで見かけるロッキー山脈を走っているような気分です。
そんな気分も終わりに近づいたようです。遠くにお客様の車が前方にポツンと一台停まっています。お客様を待たせて一人でこんな刺激的な体験させていただいて恐縮です。鼻水でカピカピになったウィンドブレーカーの袖を隠しながら「楽しかったです!ありがとうございました」お客様にはこの言葉だけで楽しさが伝わったと思います。
以上富士五合目から一合目下駐車場まで距離20km、標高差1250m、約30分の感動体験でした。
※自転車のコントロールが完全にできる範囲のスピードかつ安全を確保した上でのの走行です。絶対に無理はしないようにしましょう!

ダウンヒルの前に本栖湖のサイクリングも行いました。曇り空で富士山は見れなかったものの富士五湖の最奥本栖湖は観光地化されてなく静寂に包まれで神秘的な雰囲気です。車の通りも少なくサイクリングには最適な12kmかと思います。これでは足りないという方は隣の精進湖へ。富士五湖では一番小さな湖でこちらまで足をのばしても合計25km程度となっています。

ダウンヒル、富士五湖周遊サイクリングいづれにしてもスポーツバイクのご利用が最適です。
興味を持たれた方は是非東京サイクリングツアー&レンタサイクルへご連絡ください。素晴らしいホスピタリティでお客様をご案内するサービスをご紹介します。
また当店レンタサイクルでもビシッと整備したバイクをご用意し不意の鹿との遭遇にも身震いする事なく対応できると思います。