サイクリング体験記 ~ご厚意によりお客様から手記を寄せて頂きました~

2016年07月22日

サイクリング体験記

2016年7月17日、朝7時に世田谷区の自宅を、娘(女子高2年)とその友達(仮名 弘樹:大学2年)の3人で、奥多摩にある御岳山神社に向け(自転車では、麓のケーブルカー乗り場の滝本駅まで)出発。私と弘樹の自転車は最近購入した初心者用のクロスバイクで両方ともフロントサス付き。 娘用のレンタル自転車(ルイガノ・シャッセ)を前日夜に配達してくれた東京サイクリングツアー&レンタサイクルの二宮さんによると、サスは力のロスが生じるので”ルイガノ・シャッセ”の方が、長距離を走るほど楽になるとのこと。

  *今年の2月初めに、同じメンバーで各自愛用のママチャリ(使用歴5~10年の
   ボロボロ)を使い、高尾山ケーブルカーまで往復約80キロのサイクリングを行
   い、自転車の性能の重要性を痛感したため、今回は二人が購入。娘は現在通学に
   愛用中の自転車を廃棄するのに忍びなく、レンタル自転車を利用。
   
この日の天気は、空が一日中厚い雲で覆われ日差しは無く、最高気温も都心で29度で、この時期としてはサイクリングにはとても有り難い天気。もし天気が、快晴で日差しが強く、最高気温も33度程度なら今回の完走は難しいと思われる。
自宅は、多摩川の16キロポストの近くで、グーグルアースによると標高15m。

道程は、まず
1.二子玉駅の約2キロ下流(16キロポスト)から多摩川のサイクリング・ロード左
  岸を羽村の堰まで遡上。
  羽村堰は多摩川の54キロポスト付近で標高131m。実走行距離は約42キロ。
  9時40分頃到着。20分の大休止。

   *高低差はほとんど感じず、ひたすら距離を稼ぐ。橋や鉄橋を超えるときは、土
    手上のサイクリング・ロードから一旦河川敷に降りて再び上がるため、ギアが
    有り難い。40キロポスト付近の日野橋付近までは多くのサイクリ二ストが我
    々を抜いていく。青と白色のそろいのユニホームを着た東京都市大学の自転車
    チームが、4人一組で計3組の総勢12人で順次抜いて行く。最後の組の一番
    後ろの自転車に少し並走して話を聞いたら、奥多摩駅まで行って引き返すとの
    こと。
    リュックを背負っていないので、飯はどうするか聞いたら、「伴走車がいて、
    そこにすべて荷物がある」とのこと、我々は一人4キロ以上の水や食料を背負
    っているので、自転車の性能が大きき劣る上に(向こうは高級ロードレーサー
    )より負荷が大きい。日野橋以降は、サイクリング・ロードが途切れ途切れに
    なり、サイクリ二ストの数が減り、走行ペースも落ちる。
    この区間は先を急いだので、小休止を2回挟んだだけで走り続けた。

2.羽村堰を午前10時に出発。羽村堰からは、多摩川サイクリング・ロードを離れ、
  行きは新奥多摩道路を3キロ遡上して「小作坂上」の交差点を左折、多摩川橋を渡
  り多摩川右岸の友田の交差点に出る(約4キロ)。友田交差点からは、多摩川右岸
  を初めは411号線、途中から45号線を遡上、約13キロ走って御岳山ケーブル
  カーの入り口になるT字路に午前11時15分ころ到着。T字路の左側には、道路の
  上に高さ10m弱の朱色の鳥居があり、いよいよ目的地は目前の感が高まる。
   *この地点の標高は255m。従って、羽村堰からは約120m上る。友田から
    は緩い上り坂で、途中少しアップ・ダウンがあり、あまり広くない片側一車線
    の道。時々、車が横を追い越して、肉体的にも、精神的にも疲れる。朱色の鳥
    居を見たときは、もうゴールは目の前だと思い、三人とも喜んだが、実は最後
    の試練が待ち受けていた。

3.T字路の朱色の鳥居を午前11時30分に出発。T字路の朱色の鳥居から、御岳山ケ
  ーブルカーの始点の滝本駅までは約1.5キロ。
  標高差は約150m。この数値は、事前に調べておいたが、21段(私と弘樹の自
  転車)と24段(ルイガノ・シャッセ)をもってすれば、ある程度克服可能と考え
  たが、ここで大きく明暗が分かれた。滝本駅の駐車場に着いたのは午前12時。
    *冷静に考えるとこの坂の平均斜度は10%。途中に15%斜度看板があり、
     おそらく最大斜度は15%。 私と弘樹の男性陣は、約半分までは最軽量の
     ギアを使い何とか自転車を漕いだが、15%斜度看板が出る手前から自転車
     を押す。自転車を押してるだけで、息が続かなくなり、2度休憩を入れる。
     自宅出てから朱色の鳥居までかいたと同量の汗を、朱色の鳥居から滝本駅ま
     での坂でかいた気がする。
     先に行ってまったく見えなくなり、終点で待っていた娘に聞いたら、なんと
     最後の20m程度の急坂の手前まで自転車を下りずに漕いだとのこと。自転
     車の性能のせいか、はたまた娘の脚力のお陰か(娘はバドミントン部所属だ
     が、普通の体力)、いずれにしても、この坂を体験した身からすると、驚愕
     の事実である。

4.滝本駅の駐輪場(無料)に自転車を止め、直ぐに出発のケーブルカーに乗る。三連
  休の中日で、駐車場は満車。ケーブルカーも満員。
  約6分でケーブルカー終点の御岳山駅に到着。ここで漸く目的地到着の実感に浸る
  。
  食事と水分補給、トイレで約30分休憩。山の下は霧が出ていたが、町並みは少し
  見渡せた。

  気温は下より気持ち低い程度だが、最後の急坂でかいた大量の汗を完全に乾かすこ
  とができた。
  休憩後、歩いて「御岳山神社」をお参り。想像より遠く、石段も少なくとも100
  段は上る。漸く辿り着いた社殿は改修中で、達成感は無し。

  時間と体力があれば、その先に散歩コースもあったが、帰りの体力温存のためすぐ
  に引き返す。
  
5.ケーブルカーで滝本駅に引き返し。午後2時頃、滝本駅を出発。最初の急坂は、V
  ブレーキでも制動力が危うくなるほどで、スリリングな下りとなる。
  T字路の朱色の鳥居以降、友田交差点の数キロ手前までは、緩やかな下り坂で、交
  通量も少なく楽に時速25キロくらいで飛ばせる。休憩と観光を兼ねて、友田交差
  点の4キロ弱手前の「釜の淵公園」に寄り、30分程度休憩。青梅駅の南側500
  m位に位置し、多摩川が逆Uの字状に湾曲した内側の河原でバーべキュウをした
  り、川で泳いだりできる。

6.午後3時過ぎに、釜の淵公園を出発し、友田交差点を左折して多摩川橋を渡った
  後、羽村堰までの帰路は登攀を避けるため「小作坂下」の交差点を右折し奥多摩
  街道を通過。帰路も羽村堰で小休止。この地点で、全行程の約3分の2を走行。
  残りの約42キロは約10キロ毎にゆっくりした休憩を挟みながら、周りの景色
  を見ながら余裕の走行。往路では撮れなかった、サイクリング・ロードでの写真
  も撮影。

  午後7時前に、第三京浜手前の土手の上で完走記念の写真を撮影。

   *翌日以降2~3日は、3人とも、太もも・膝・お尻が痛く、日常生活の動きが
    大変だった。特にお尻は痛みが取れるまで約1週間を要した。

7.総走行距離119.5Km。走行時間6時間43分。平均速度:時速17.6キ
  ロ。消費カロリー:1450キロ・カロリー。

{まとめ}
1.今回、楽しく完走できた最大の要因は、しっかり走れるスポーツバイクがレンタル
  できたこと。最初は、娘は自分のママチャリで参加して、3人でそれを1時間交代
  で乗る計画だったが、その場合は相当大変な困難が生じたと想像する。

2.スポーツバイクの純粋なレンタルは、ネットで探しても東京サイクリングツアー&
  レンタサイクルのみだった。利用者にとっての最大のメリットは、自転車を前夜自
  宅まで配送し、更に当日回収してくれること。 特に回収は、利用日の午後11時
  まで使用可能な上、自宅の門扉にキー(レンタル料金に含まれる)で繋いで置けば
  、夜半に立ち会い不要で回収してくれるサービスが素晴らしい。サイクリング終了
  後は、シャワーを浴びたり、食事をしたり、休息したりで忙しく、立ち合い不要な
  のは、大変有り難い。
   *基本レンタル料の中には、キー、テールランプ、フロントライト、ジェル入り
    シートカバー(重要アイテム)、ウエストバックを含み、いずれも必須アイテ
    ムであり、個別に用意することに比べて極めて便利。

   **不満が一つ。当初通知されたレンタル自転車のジャイアント エスケープ3
     がギア不調のため、{ルイガノ・シャッセ}に変更されが、{ルイガノ・シ
     ャッセ}もギア・チェンジに難があったこと(ギアが入りにくい)。時間が
     掛かっても、ギア・チェンジが可能だったので事なきを得たが、素人にとっ
     ては大変大きな不安要素であった。

(仮)斉藤(世田谷区在住)